この基準は、内部監査が組織において、どのような性格を持つものであるのか
そして、内部監査人は組織体内の各部門等に対してどのようなあり方をとるのか
また組織体に対する他の監査と、どのような関係にあるのかを明らかにして
内部監査人に対する監査実施の指針を示したものである。
またこの基準は、業種・業態のいかんを問わず、
通常実施される望ましい内部監査の内容を示したものである。
しかしながら、組織体は、設置の目的・適用される法制・競争状況にある業種・規模・その他
組織の環境や組織特有の条件により、その運営の方法が違っている。
従って、この基準を適用するにあたっては、個々の組織特有の条件を理解し、
この基準を前提にしながら個々の組織に真に適合する内部監査の実施方法を
とっていくことが重要かつ必要である。
各組織においては、それぞれに特有の内部監査の実施方法がとられるにしても、
内部監査の基本的な理解においては、この基準が尊重されなければならない。
1.内部監査の本質
内部監査とは、組織体の経営目標の効果的な達成に役立つことを目的とする
経営諸活動の状況を、公正かつ客観的な立場で検討・評価する
さらに これに基づき特に改善を重視して助言・勧告を行う組織体内の独立的な機能である。
内部監査は、組織の独自の判断に基づいて実施される。
したがって内部監査は、組織の要請で経営環境に適応するべく
弾力的に行われることが必要である。
2 内部監査の必要性
組織体がその経営目標を効果的に達成するためには、経営管理体制を確立し、
事業活動の効率的推進を図るとともに組織に所属する人の規律保持うながし、
そして社会的な信頼性を確保していくことが必要である。
内部監査は、これらの状況を検討・評価し必要に応じて、組織の発展にとって有効な改善・改革案を
助言・勧告する機能として、その重要性を認識することができる。
また一方、組織はその大規模化や活動範囲の分散化等の程度が大きくなるに従い、
権限委譲に基づく分権管理の度合いが高くなる。
この分権管理が、組織体の目標達成に向けて効果的に行われるようにするためには、
内部監査によるその検討・評価が一層必要となってくる。
個々の組織の内部監査機能はその期待や内容の整備・充実の程度によって必ずしも一様ではない
この内部監査機能が効果的に遂行されることによって、下記の要請に応えることができる
(1) 経営目標が組織体の末端にまで理解・浸透され、目標に沿った施策が
効果的に実行されているかを検討・評価し目標の効果的達成を促進する事
(2) 内部システムの整備・運用状況を検討・評価し、
システムのより一層の整備・充実と効果的運用を促進すること
(3) 業務活動の実施状況を検討・評価し、経営活動のより一層の合理性を促進すること
(4) 部門組織間業務の遂行状況や連携状況を検討・評価し
組織全体としての円滑な業務運営や効率化を促進すること
(5) 事業活動の地域的分散化、現地での経営が地域の法制や経営環境に
正しく適応しているかを検討・評価し
事業活動の効果的遂行を促進すること
(6) 情報システムの効果的運用の目標である信頼性、安全性、効率性に関し
組織の求める水準を達成しているかを検討・評価しシステムの効果的運用を促進する事
(7) 地球環境の保護・改善に向けて、その対応状況や管理状況を検討・評価し
効果的な環境管理・審査システムの構築ないし確立を促進する事
(8) 法定監査の目的が効果的に果たされるように、その基礎的前提としての
内部システムの運用状況を検討・評価しシステムの整備・充実を促進する事
1.内部監査の独立性
内部監査が効果的にその目的を達成するためには、監査結果としての助言・勧告が
公正・かつ客観的なものでなければならない。
また監査活動そのものについても、他からの制約を受けることなく自由に、かつ公正な態度で
業務を遂行し得る環境になければならない。
従って内部監査は、その監査の対象となる活動から組織的にもまた精神的にも独立している必要がある
2.内部監査の組織上の位置
内部監査は、全般的な経営目標の効果的達成に役立つことを目的として行われるものであるから
内部監査部門の組織上の位置付けは、原則として最高経営者に直属することが望ましい。
組織体の事情により最高経営者以外に所属する場合には、監査活動の独立性が保持され
監査業務の遂行や、その結果としての助言・勧告に対し、
適切な措置を講じ得る経営者層に属することが重要である
3.内部監査人の責任と権限
内部監査を効果的に実施していくためには、その目的や活動範囲とともに、
内部監査人の責任・権限についての基本的事項が、組織の基本規程として明らかにされなければならない
基本規程
@ 内部監査部門の目的を明確にする事
A 組織体の全ての業務活動を監査の対象とし得る事
B 監査の遂行上必要とされる全ての記録等を閲覧・入手し担当・管理者に事情説明を求める事が出きる事
C 監査業務遂行において、内部監査人として正当な注意を払う事
D 職務上知り得た事実は慎重に取リ扱い、正当な理由なく他に漏洩してはならない事
E 監査活動の結果として、実効性の高い監査報告書の作成に努める事
上記を明らかにする必要がある。
またあわせて、内部監査人は、監査の対象となる諸活動に対して
直接指揮・命令するなどの一切の責任や権限を持たないことも明示される必要がある。
1.内部監査の活動範囲
内部監査の活動範囲には、原則として組織内の全ての業務活動を網羅する必要がある。
特に組織の内部システムの妥当性および有効性の検討・評価と、組織内の各人に課せられた責任を
遂行するための業務諸活動の合法性と合理性の検討・評価とが含まれていることが重要である。
なお、子会社・関連会社等の関連組織体についての監査を実施する必要がある場合には、
グループ全体の健全な発展という観点から当該組織体の経営者や関係者の理解を求め、
充分な調整と意見の交換を行うなどにより、相互の信頼関係のうえに立って実施されることが望ましい。
2、内部監査の活動内容
内部監査は組織の業務活動全般に関し下記の検討・評価で改善実行に向けての具体的な助言・勧告を行う
(1) 方針、計画、手続の妥当性と遵守状況
(2) 業務実施の有効性と、設定された目的・目標の達成状況
(3) 情報の信頼性と適時性の確保状況
(4) 法律、法規の遵守状況
(5) 資産の保全手段の有効性と資産の実在状況
(6) 資源の経済的・効果的活用の状況
3 .内部監査と管理との関係
管理部門等が、自己の討画・目標の達成状況を確認・評価するために
その管理の対象となる部署を含めて自主的に行う点検活動は
内部監査とは異なり、あくまでも管理活動の一環を形成するものである。
内部監査は、それらの管理活動をも含め組織体の全ての業務活動を監査の対象とする
すなわち内部監査部門は、管理部門とその管理対象部署とは独立の立場で
それらの管理活動や管理システムがいかに妥当かつ効果的であるかを検討・評価し
管理目標のより一層の効果的達成を促進しようとするものである。
1.内部監査の報告
内部監査の活動結果は、最高経営者および指摘事項等に関し
適切な措置を講じ得る経営者に報告される必要がある
監査の結果に関する報告は原則として文書による事とし、緊急度・重要度の高い事項等があるときは
必要に応じ口頭による説明を併用することが望ましい。
また内部監査人は、監査報告書の作成に先立って被監査部門や関連部門への結果の説明
問題点の相互確認を行うなど意思の疎通を充分に図る必要がある。
これによって、実効性の高い監査報告書の作成と、迅速な改善・是正措置の実現をうながし
内部監査の実施効果と信頼性をより一層高めることができる。
2.内部監査のフォロアップ
監査結果に基づく指摘事項や改善提案事項については、被監査部門や関連部門が
どんな改善・是正措置を講じたかに関して、その後の状況をすみやかに調査・確認し
実現困難な問題等については、その原因を確認するとともに阻害要因の除去等についての
具体的な方策を提言するなどの支援、フォロー活動を行う必要がある。
法律に基づく監査制度としては、証券取引法による公認会計士および監査法人の監査
商法による監査役の監査・商法特例法による会計監査人の監査・民法による監事監査
地方自治法による監査委員の監査・総務庁設置法による総務庁行政監察局の行政監察
憲法および会計検査院法による会計検査院の会計検査等がある。
これらの監査は、内部システムの整備とその適切な運用を前提とする
そこで内部監査としては、これらの法定監査が目的を達成し得るように、
基礎的前提としての内部システムの妥当性と有効性とを検討・評価し
その整備・充実を図る必要がある。
特に株式会社の監査としての監査役監査と公認会計士およぴ監査法人による監査
(会計監査人の監査を含む)においては、内部統制システムの整備・運用状況もその監査の前提とされており
従って内部監査は、これらの監査に対し情報交換、意見交換等の機会を持つことが望ましい。
内部監査方法と監査人に求められるもの
監査は 事実に基き実行する
従って常に第3者的立場で 公平に合否判断する必要がある
監査人のレベルは 出きる限り統一が必要で 常にレベルUP統一教育が重要である
監査時は 監査の目的を明確に相手に提示し 充分監査人同士が理解をした上で
チェックリストに漏れの無いようにする(監査漏れを防ぐ)事と、
質問の意味がよくわかる様に監査人どうしでの意思統一が重要
監査人は下記内容が求められる
1 健全な判断力
2 優れた分析力
3 偏見が無い
4 粘り強い
内部監査の場合は、適合か不適合かを見極めるだけでなく、システムが有効に機能しているか
どこに不具合があり、どこを教化すればいいのか考えないと行けない